2025/09/08 17:52
秋のお花のシーズンが到来!
まだまだ暑い日が続きますが、皆様、いかがお過ごしでしょうか?
おはようございます!こんにちは!こんばんは!フラワーショップKALIANg(カリアン)でございます。
お花のシーズンといえば、「春」をイメージする方も多いと思いますが、実は「秋」もお花のシーズンなのです。
日本では、秋の七草があります。これは食べられる「春の七草」と異なり、単純に花をめでるというものなのです。
それでは秋のお花シーズンのラインナップを見てみましょう
・秋の七草
・9月9日は重陽の節句で菊の節句
・9月15日は敬老の日
・9月20日は秋の彼岸入り
・9月23日は秋分の日
・10月6日はお月見
という風にお花を飾る・贈るというひびでございます。
|秋の七草は実は生薬!?
秋の七草は、万葉集にも登場する歌人・山上憶良が歌ったと言われています代表的な和歌があります。
「秋の野に 咲きたる花を 指折り(およびをり) かき数(かぞ)ふれば 七種(ななくさ)の花」(巻8-1537)
「萩の花 尾花 葛花 なでしこの花 をみなへし また藤袴 朝貌(あさがほ)の花」(巻8-1538)


山上憶良といえば、『万葉集』には78首が撰ばれており、大伴家持や柿本人麻呂、山部赤人らと共に奈良時代を代表する歌人として評価が高い歌人です。とくに、山上憶良は有能な官吏だったらしく、遣唐使にも選ばれています。
秋の七草と民間生薬
①萩 根が婦人のめまい、のぼせなどに効果があると言われます。
②尾花(ススキのこと) おしっこを出やすくする作用、熱を下げる作用があり、風邪などに使われます。
③葛花 根は発汗、解熱、鎮痙薬として、熱性病、感冒、首・背・肩こりなどに用いられます。
④ナデシコ 全草とタネが全草・種子ともに消炎、利尿、通経薬として水腫、小便不利、淋疾、月経不順などに用いられます。
⑤女郎花 根と全草に根と全草に鎮静、抗菌、消炎、浄血などの作用があり、腸炎などによる腹痛、下痢、肝炎、腫痛、婦人病などに用いられています。
⑥フジバカマ 全草に水製エキスには血糖降下作用、利尿作用などがあり、糖尿病、浮腫、月経不順などに用いられています。
⑦アサガオ この場合はキキョウを指す。根が桔梗の煎剤はサポニンの局所刺激による去痰作用があります。
鎮静、鎮痛、解毒作用のほか、抗炎症、鎮咳、血圧降下作用などが認められます。
去痰、鎮咳薬として、痰、気管支炎、咽頭痛などに用いられます。

用法や容量は専門的知識がないとわかりませんが、生薬や民間療法として伝えられています。
秋の七草は、開花期はまちまちで現在の暦で7月~10月までに咲いてくる花として伝えられています。
|9月9日は重陽の節句で菊の節句
節句には五節句というのがあります。

1月7日 七草の節句(人日の節句)
3月3日 桃の節句(上巳の節句)
5月5日 菖蒲の節句(端午の節句)
7月7日 笹竹の節句(七夕の節句)
9月9日 菊の節句(重陽の節句)
というものです。
節句の考え方というのは、簡単に言うと季節の変わり目に悪いことがあるから、それを祓う、という意味があります。
奇数は良い数字ですが、良い数字過ぎで逆に悪い、そんな日が9月9日なのです。
ですから、この奇数は陽の数字でこれが重なると数字が良すぎるから「重陽」の節句は非常に悪いので、なにかしら気をつけてね、という事です。
実は、古代の中国では、お盆からお彼岸にかけてはあの世とこの世が繋がったり、死者や祖先の霊などが行ったり来たりするので、ちょっと気を付けましょう。という考えがあります。
そのため、邪気を払う菊の香りや効果を謳って様々な儀式をしていました。
詳しくは昨年の菊の節句(「秋は美しくおいしい季節です。9月の花贈り「菊の節句の花贈り」重陽の節句と菊の花について」)を参照してください。
|重陽の節句がすぎると敬老の日
敬老の日は、読んで字のごとく、老人を敬う日ということです。
昭和21年の兵庫県の一つの農村からは始まった敬老会のエピソードをもとに全国に広まりました。
なぜもともとは9月の15日~21日までを敬老の日週間として運動していました。
これはその兵庫県の農村が農業閑散期だったこともありますが、
これはその兵庫県の農村が農業閑散期だったこともありますが、
秋になったのは、聖徳太子がつくった老人向けの施設(今でいうところの老人保健施設のようなもの)が秋に設立されたといういわれがあります。現代では、ハッピーマンデー法により、第3月曜日という事になっています。
設立された当初は9月15日だったのですが、今年はカレンダーのめぐりあわせでちょうど9月15日にあたります。
敬老の日にお花を贈るのは、やはりおじいさん、おばあさんに日頃の感謝を伝えるためには良いと思います。

敬老の日のおすすめアレンジメント

敬老の日のおすすめアレンジメント
くわしくは「敬老の日特集」へ
|お彼岸にお供えする花
秋のお彼岸は9月20日に彼岸の入りを迎えて23日秋分の日がお中日、そして26日が彼岸の明けです。
お彼岸は年に2回ありまして、ちょうどお中日を春分の日と秋分の日になるように入りと明けがあります。
そもそも、彼岸とはなにかといいますと、
浄土思想でいう「極楽浄土」(阿弥陀如来が治める浄土の一種、西方浄土)が西方にあり、遙か彼方の極楽浄土に思いをはせたのが彼岸の始まりといわれています。特に1年の内で2度、昼と夜との長さが同じになる春分と秋分は、太陽が真東から昇り、真西に沈むので、西方に沈む太陽を礼拝し、昼夜・東西が平行になるお彼岸の時期には、「あの世」への門が開くといわれてきました。本来はインド仏教や中国仏教にはない考えです。これは、極楽浄土の思想に日本の民俗信仰が習合したものといわれています。
それが、日本仏教と結びつき、彼岸にはあの世から先祖がやってくるという先祖供養の信仰にむすびつきました。
いまでは、亡くなった方を供養する日でもあります。そのため、彼岸にもお花をお供えします。

|今年のお月見10月6日ですよ
お月見は毎年何月何日と決まっているわけではないのです。
主に旧暦の8月15日の夜の満月が名月とされます。
特に「中秋の名月」とは、秋が7月から9月とされ、真ん中の8月が中秋とされていました。
ゆえに、中秋の名月とは、8月15日としており、現代の暦に直すと9月から10月の頃の満月をさします。
その時期に、ススキを飾り、お餅をお供えします。
中国でも唐代から満月を鑑賞することはありました。
また日本でも、月には神様がいるとされ、太陽の化身である天照大神の兄弟神として月読命がいます。
農業との関連も深く、月の信仰と稲作は結びついていました。

お月見にはお月見団子、これはお月様にお供えするものとして作られます。
関西地方では芋を月に見立てて飾ります。

是非今年のお月見は晴れるといいですね!
くわしくはこちら(「秋のイベントが目白押し「中秋の名月」について」)もご覧ください。
ばばばッとあきのお花のシーズンをご紹介しました。春や夏に比べ、秋はちょっと地味な感じがします。
しかし、風流を感じる日本人においては秋のこのちょっと華やかさがないくらいも丁度良い気がします。
皆様の秋の夜長を是非楽しんでください。

