2025/01/20 19:36


おはようございます!こんにちは!こんばんは!Flower Shop KALIANg(カリアン)です!
いつもブログをご覧いただきましてありがとうございます!

年も改まりはや半月が過ぎました。
みなさま、いかがお過ごしでしょうか?
KALIANgでは、ウインドウと店内はすっかり春の香りに包まれております。

春の香りを感じさせるお花は、スイートピー、ヒヤシンス、ストックなどスィートな香りの植物がとても多いのです。
もちろんそれだけではなく、ラナンキュラス、チューリップなど春の代表花もたくさん入荷しております。
今回はそんなお話をしたいと思います。

スイートな春の香り、花の香りとは、なぜ人々を魅了するのか?
花の香りはとてもスイートな香りがします。
いわゆる甘い香りです。
ところが、花の香りは甘いだけではなく、スパイシー、フルーティー、清涼感のある香りなど様々な香りの要素があるのです。
花の香りは時として香水、香料として人々の役に立ちます。
それは、脳の海馬と呼ばれる記憶や学習に関わる部位を刺激します。
そして、ドーパミンやセロトニンなどの神経伝達物質の分泌を促進すると言われていて、人にもそれなりに影響があるのです。
さらに、これらの神経伝達物質は、脳を活性化し、集中力や思考力を高める効果があるとも言われています。
ちなみに、ドーパミン・セロトニン・エンドルフィンは脳内で合成される「3大幸せホルモン」といわれています。
脳内に安定感と幸福感をもたらします。
ですから、「春の花を贈る」ということは「幸せな気持ち」を贈るということでもあり、
記憶に残る思い出を演出するということなのです。

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花の香りはコミュニケーションツール??
花の香りはいまだに解明されていないこともありますが、コミュニケーションツールであることが分かってきています。
つまり、人でいうところの「言語」のようなものなのです。
例えば、花粉の交配のために虫やコウモリなどを媒介としている植物は、その虫やコウモリなどを呼ぶツールとして花の香りを使います。
また、花の香りには、植物の葉を食べる虫を寄せ付けないようにしたり、ほかの植物とのテリトリーのシェアもしくは競合を敬遠するためのコミュニケーションツールとしても役立っています。香りによりほかの植物に自らの存在を教えることが出来るのです。
とくに、ある種のランにおける香りは、受粉後に放たれる香りがあります。
そこで、媒介者である虫に「この花はすでに受粉しているので、ほかの花を周るように」という意味が込められています。
このように香りはひきつけるだけではなく、突き放す香りもあるのです。

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花の香りとその仕組みについて
花の香りは、中々複雑な仕組みによって香ります。
まだまだ解明されていないことが多くあるのですが、わかりやすく説明すると、花の香りは、花びらの表皮細胞にある揮発性の精油や芳香化合物によって生じます。花の種類によっては、表皮を含む数層の細胞層が分泌組織となっているものもあります。
そして、それらが花びらの内部にあるだけでは香りとなりません。
香りとなるためには、生合成(香り成分が作られること)から、その成分が代謝(花びらの表皮細胞から外へ出されること)、さらに気化(空気に触れ発散されること)により人に感じられます。
そして、それらは、その花の持つ固有の成分です。その香りは一つの香り成分ではなく、いくつかの成分が複雑に混ざり合っています。そして複雑な組み合わせが、いわゆる調合されそれぞれのお花の香りとなります。
前段の香りの効果ではなく、人が感じられる香りの分類として、
シトラス系:柑橘類的な爽やかな香り
フルーティー:果物のような瑞々しい香り
ハーバル・ハニー:蜂蜜のような甘い感じに清涼感を感じる香り
ロージィー:バラのようなFragranceな香り
スパイシー:薬のようなややスパイス的な香り
アニス:外国のお菓子のような香り
ハーバル系:清涼感のあるまたは樹脂的な香り
グリーン:草のような香り
ウッディ:木のような香り  など
があります。

花の香りの4大フローラルノートと4大芳香花
お花は香料もしくは香水として中世のヨーロッパで流行しました。
例えば、ダマスクローズを蒸留し、バラの香りを抽出しました。
そこから香料を生成し、水やアルコールなどに混ぜることにより香水が製作されたのです。
このようにして作られたものを複数調合(香調=ノート)したりしてオリジナルの香水を販売したりします。
そこで、ヨーロッパでは、バラ・ジャスミン・スズランを3大フローラルノートとして、またそれにライラックを加えて4大フローラルノートとして定義づけられました。
また日本では、沈丁花、クチナシ、金木犀、ロウバイを4大芳香花と呼ばれています。
これらは日本人のなかに強く印象付けられた香りです。


代表的な春の香りスイートピー
春の代表花といえばいくつもあるのですが、そんな中で香りにとても特徴があり、強い芳香を持つのがスイートピーです。
スイートピーは1650年代にイタリアで発見されたマメ科の植物です。そこからイギリスへ渡り、1699年ごろには園芸植物として改良されてきました。イギリスの園芸家であるヘンリー・エックフォードがスイトピーの品種改良に尽力をし、スイートピーの父と言われています。彼は、115以上の品種を作りました。彼がいなければ、今のスイートピーの発展はなかったといわれます。
かつて日英同盟を締結したイギリス国王・エドワード7世の王妃・アレクサンドラはスイートピーをこよなく愛し、宴席や祝いの場でスイートピーをふんだんに使ったようです。そんなことから、スイートピーはエドワード王朝の代表的な花となりました。
ちなみに日本には幕末にはすでにスイートピーは伝わっていたとみられています。
幕末から明治期に活躍した博物画(動物や植物を日本画の手法で写実的に描く)で有名な関根雲停の写生にも残っています。

さて、話は元に戻しますが、その花姿と香りでアレクサンドラ王妃に重用されたスイートピーです。
残念ながら4大フローラルノートには入っていないものの、とてもよい芳香で人気のお花です。
まさに幸せドーパミンや幸せエンドルフィン、幸せセロトニンがあふれ出るような「幸を贈る」にふさわしいお花です。

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スイートピーの香りは、実はいくつかの分類に分けられます。
スイートピーの原種は、ヒヤシンス・ジャスミン・ニオイスミレなどに似た強く甘い香りがします。
そのなかでもとくに、強さはベリーフレグラント(Very Fragrant)、フレグラント(Fragrant)、サイレントリーフレグラント(Silently Fragrant)の3段階に分けられます。そのうち、ベリーフレグラントは、原種の血統を色濃く残す品種に受け継がれているようです。
また、その芳香の種類は、「スイートピーの香り」、「フルーティーな香り」、「グリーンの香り」と3系統に分けられています。
たとえば、「スイートピーの香り」はまさにスイトピーの持つ芳香を代表するもので、バラやヒヤシンスのようでブドウに似た甘い香りが強くします。「フルーティーな香り」は、バラやヒヤシンスのような甘い香りと柑橘類の芳香がします。「グリーンの香り」は柑橘類のようなスッキリさわやかな香りがするのが特徴です。 
是非ともその甘い香りを体験していただきたいものです。





さて、そんなとてもいい香りのするスイトピーですが、花ことばは意外なものでした。
日本ではその姿が蝶が舞うような様子から、門出や旅立ち、別離などの花言葉が添えられています。
イメージ的には別れの花のような寂しい感じもしますが、決してネガティブなイメージではありません。
例えば、新年度にむけての「新たな門出を祝う」や「次のステージへの旅立ち」などのお祝いのイメージや
卒業式のお祝い、入学式のお祝い、就任のお祝い、着任のお祝いなどのイメージで贈られることが多い花です。
この、年度替わりのギフトは、確かにお別れの時期でもありますが、新たなスタートや出会いの時期でもあります。
香りの効果をご紹介しましたが、香りには「記憶に残る」という効果があるので、この時期のギフトとしてはぴったりな贈り物となることでしょう。

1月21日はスイートピーの日
1月21日は全国のスイートピーの生産者や生花店・園芸店が参加する「日本スイートピーの会」の定めた「スイートピーの日」です。
スイートピーは1月の誕生花にも制定されています。
切花としてのスイートピーの歴史は古く1900年代初頭にはイギリスですでに切り花としても飾られていました。
日本では昭和時代初期から鉢花として生産され、世田谷区玉堤にあった日本の花卉営利栽培黎明期でしられる玉川温室村ではすでに鉢物の商品として「スヰートピー」として出荷されていました。
そのスイートピーの日は松田聖子の歌う「赤いスイートピー」で一躍メジャーな花となり、多くの人に知られることとなります。
まさに1月21日はその「赤いスイートピー」のレコード発売日でもあります。
一応日本スイートピーの会では、花弁の枚数が、花弁が左右対称で3種類の花びらが1枚、2枚、1枚という構成だから1月21日に定めたということになっております。



スイートピーの出回り時期
お花には、一年通して出荷する周年出荷と季節限定の季咲出荷があります。
スイートピーは季節限定の季咲出荷になります。
大体、11月の終わりくらいから4月の中頃までです。
スイートピーと言われる品種には、いわゆる一年草のスイートピーと宿根系のサマースイトピーそれに香りの強いブルーフレグランスというスイートピーがあります。
それらをまとめてスイートピーと言いますが、やはり切り花では一年草のスイートピーが多く出荷されます。
また、最近では染色されたスイートピーもブームとなっており、スイートピーの人気を支えています。
スイートピーの染色はスイートピー黎明期からありましたが、今では色幅がバリエーションで出荷されています。
その先駆けになったのは宮崎のJAはまゆう(20年前当時)で、東京のファッション系の職に就いていた当時の営農担当者が
地元宮崎に戻って農協に就職したことからはじまります。
染色の色を調合し、バリエーションをつけ、自然界のスイートピーにはなかったアッシュ系の色やパステル系の色など様々な色を開発して、一つの商品としてパッケージとすることで新しい道を切り開きました。ファッションやアパレル業界に身を置いたからこその発想です。そこから今日の「そらいろ」や「ボルドー」「オレンジ」などが新しく生まれました。




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スイートピーの日は1月21日ですが、スイートピーの出荷はまだまだ続きます。
ですから、ぜひスイートピーの花を春のギフトとして贈ってください。

次回もまたよろしくお願いします。